地震工学論文集
Online ISSN : 1884-846X
ISSN-L : 1880-4624
構造物の損傷度および損傷度曲線の評価手法に関する一考察
中村 晋秋山 充良澤田 純男西岡 勉
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2005 年 28 巻 p. 34

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抄録
本論は, 地点および地震依存の構造物に固有な損傷度および損傷度曲線の評価手法を示し, その特性を明らかにするともに今後の課題を示した. その手法では, まず, 構造物として道路橋を対象とし, その機能喪失をもたらす被災度ランクに応じた損傷の限界状態を明確に定義した. 次に, その限界状態の設定に係わる応答解析モデルの設定, さらに耐力の不確実性の定量化を行った. 最後に, 応答の評価に用いる入力地震動として, 震源依存および断層の破壊過程の不確実性, 構造物周辺地盤のモデル化に関する不確実性を考慮した地震動を用いた. その手法により得られるシステム損傷確率は, 道路橋示方書の制定年次に応じた損傷の程度やモードの差異を明確に評価できることが明らかとなった.
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© 社団法人 土木学会
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