2007 年 29 巻 p. 1381-1386
本報では、地震被災地域において犠牲候補者、犠牲者、救助者の3グループに分け、各グループ人口及びその間の移動者数に関する3元連立1階微分方程式を震害・減災・防災の基本的な数理モデルとして提案する。本数理モデルをの6個のバリエーションを基に、震災や地域の規模に応じて生じる震害・減災・防災の変容や進化の各様相への対応と分類を行う。さらに、アイソクライン法を適用し、各数理モデルの動的解挙動の定性的な概要を描写することにより、震災地域の安定性や衰退性などを体系的に明らかにした。