地震工学論文集
Online ISSN : 1884-846X
ISSN-L : 1880-4624
E-Defenseと連動させた数値震動台の開発計画
堀 宗朗野口 裕久井根 達比古
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 29 巻 p. 1420-1425

詳細
抄録
本報告は, E-Defenseとともに開発が計画された数値震動台に関するものである. 最初に数値震動台開発計画の目標を説明する. 目標は, 構造物の動的破壊過程を詳細にシミュレートする高度な汎用有限要素法の開発であり, 次世代の耐震設計の高度化に寄与することが考えられている. ついで, この目標を実現するための二つの技術的課題を説明する. 第一の課題は, さまざまな構造物・材料に対して大規模数値計算を実現するための並列計算環境の整備である. 我が国が開発した汎用有限要素法ADVENTUREが数値震動台の基となる. 第二の課題は, 構造物の破壊過程をシミュレートする解析手法の開発である. 有限要素法の利用を前提とした破壊過程の合理的なモデル化と, 破壊過程のシミュレーションに必要な計算効率性の飛躍的向上を目指す. 最後に, 1) 超高層ビルのシミュレーション, 2) RC構成則の取り込み, 3) 都市の統合地震シミュレーション, の三点に関して数値震動台の開発の進捗状況を紹介する.
著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top