抄録
水道は飲料水や都市活動用水等, 清浄, 豊富かつ低廉な水を供給する使命を有する, 基幹的なライフラインであり, 浄水施設と配水施設により構成されている複合システムである. 一方, 概ね100~150年の間隔で発生している, 南海トラフを震源とする「東南海・南海地震」については, 地震に伴う津波の遡上等による影響が懸念されており, 津波の遡上に伴い取水停止と, 取水停止に伴う浄水処理停止を余儀なくされるされる可能性がある. 本稿では, 津波の遡上に伴う浄水場への影響を分析するとともに, 処理能力日量2,000m3規模のプラントと, 実施設を用いて浄水処理停止が各処理プロセスに与える影響を調査した. あわせて, 浄水場の復旧戦略が市内の災害応急対策に与える影響について考察したので報告する.