2007 年 29 巻 p. 731-737
加速度計のサンプリングレートを1,600ないし2,000Hzに上げることで, 高度な時間積分と時刻同期が実現する可能性がある. これは, 計測された加速度を時間積分することで変位・速度を高精度に計算することと, 時間分解能の高い計測データを分析することで複数のセンサの時刻同期をとることである. 震動台を使った実験と構造物の実データを解析することで, 上記の二点に対する高速サンプリングレートの効果を検証した. この結果, 高速サンプリングレートが時間積分の精度向上には相応の効果があること, 複数のセンサの時刻同期を簡単に取ることができることが示された.