家庭から排出された生ごみの資源化を目的に, 実際にごみステーションに分別排出されている生ごみの組成分析と同生ごみを用いた非滅菌高温L-乳酸発酵を実施した.組成分析では, 1ヵ所のごみステーションを対象に2週間 (6回) のサンプリングを行い, 食品分析に基づく分析を行った.その結果, 発酵の直接の基質となる糖質は乾燥重量の44%を占める主要成分で, 2週間内の変動係数は全体 (湿重量) の15.8%程度であった.培養実験では, 回収生ごみを原料に55°CでpH5.5の条件の非滅菌高温培養を実施し, L-乳酸発酵の進展を確認した.また, レ乳酸発酵における中和剤 (水酸化ナトリウムとアンモニア水) の比較を行い, アンモニア水がL-乳酸生成速度や半連続培養における乳酸生成において有利となることを確認した.