気候変動による条機汚濁に関わる水質 (BOD, SS) の影響を明らかにするため, 日本列島の主要河川を対象に降雨 (河川流量) および無降雨期間の再現年の変化に伴う水質の変動率を示した.降雨による水質の変動率は濁質負荷量-流量の関係式 (以下L-Q式) を用いて導出した.無降雨期間による水質の変動率は濁質成分の堆積式を利用することにより得られた.広範領域の水質の変動率を示すことにより, 気候変動に伴う水質対策を優先して講じるべき地域の抽出を可能にした.評価結果として, 荒川, 江の川は降雨と無降雨期間の長期化の両方で濁質負荷量変動の増加の著しい河川になることが明らかにされた.