環境工学研究論文集
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送水管路におけるフィールド調査に基づく残留塩素減少モデルに関する研究
稲員 とよの小泉 明荒井 康裕佐藤 親房尾崎 勝渡辺 映一
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2008 年 45 巻 p. 605-612

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抄録
快適な給水を実現するため, 送配水システムにおける残留塩素濃度の管理および低減化が課題となっている.本研究では, 大口径送水管路における残留塩素の濃度変化を把握するため, 東京都東南幹線における水質調査を実施し, 得られたデータをもとに残留塩素濃度減少速度モデルの構築を試みた.まず, フィールド測定による水質データに含まれる変動要因について検討した後, TOC初期残留塩素濃度比を考慮した水質由来減少速度と管壁等由来による減少速度を併用することで, 送水管末端における残留塩素変動を精度良く再現可能なモデルを得ることができた.さらに, 浄水場出口における残留塩素低減化を想定したシナリオ分析を通し, 高度浄水処理による水質向上の効果を定量的に評価した.
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© 社団法人 土木学会
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