地球環境シンポジウム講演論文集
Online ISSN : 1884-8419
ISSN-L : 1347-510X
ACF (Activated Carbon Fiber) 装着フェンスによる沿道NOx濃度の軽減: 通風性と除去反応性の影響評価
長野 誠北田 敏廣下原 孝章神崎 隆男市川 陽一吉川 正晃
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2008 年 16 巻 p. 63-72

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抄録
交通の集中する沿道での局所高濃度削減のために, 高活性炭素繊維 (ACF) の高いNOx除去特性と繊維状であることを活かして, 内部にACFを装着し通風性を持たせたフェンス型のNOx除去装置を提案・開発, その性能を数値解析により評価した.特に, 性能を決める二つのパラメータ (流れに対する抵抗特性とNOx除去反応速度係数) を変化させ, 道路の両側に設置した二枚のACFフェンスと道路風下端においた一枚のACFフェンスについてその性能を評価した.その結果, 二枚フェンスの場合は道路内に生じる循環流を活かすために, 通風性を抑えたフェンスの効率が良いこと (道路端から10mで, NOx濃度を38%削減), 逆に, 一枚フェンスの場合は, 通風性の良いフェンスがやや優れていることがわかった.自然風利用で、ポンプ等の運転エネルギーを必要としない沿道装置が, NOx濃度を30%以上削減できる可能性を示した.
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© 社団法人 土木学会
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