日本古生物学會報告・紀事 新編
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南満洲熱河産世界最古のSequoia
遠藤 誠道
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1951 年 1951 巻 1 号 p. 17-18_1

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抄録

南満洲熱河省凌濠懸大申房子, 〓子溝のLycoptera層から出た化石を“Sequoia jeholensis”と命名した。Lycopteraは高井冬二氏によると, 上部又は中部ヂュラ紀との事であるから, 此Sequoiaも中部又は上部ヂュラ紀のものと見なければならない。而して佛の上部ヂュラ紀から疑問のSequoiaが報告されて居るが,其他にはヂュラ紀又はそれ以前の地層から出たSequoiaの報告はない。それで今回の此“Sequoia”は確實な世界最古のものと見られる。是は現生Sequoia sempervirens ENDL. に非常によく似て居てそれと區別が出來ない程であるから其祖先と考へられる。

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