日本古生物学會報告・紀事 新編
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450. カヘデ属について, 及び新種の記載
遠藤 誠道
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1963 年 1963 巻 50 号 p. 65-69

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抄録
カヘデ属は日本群島の新生代地層から普通にかつ多量に産出する植物化石の一つである. この属には約300種あり, その中約150種は化石として報告されて居る. そして (1) Acer arcticumは古第三紀層, (2)Acer protorujinerveは中新世, (3) Acer micranthum は更新世の各々重要な化石種である. 是等の葉縁を見るに (1) は簡単で鋸歯の先端はとがっておらないが (2) はその先端がとがった二重鋸歯で, (3) は最も複雑な先端がとがった二重鋸歯である (図版参照). 是等葉縁の鋸歯の変化は気候状態の変化によるものであろう.
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