日本古生物学會報告・紀事 新編
Online ISSN : 2186-0963
Print ISSN : 0031-0204
ISSN-L : 0031-0204
559. 四国の四万十川層群産のアンモナイト新種
松本 達郎平田 茂留
著者情報
ジャーナル フリー

1969 年 1969 巻 76 号 p. 177-184_1

詳細
抄録

高知県土佐市浅井の四万十帯から新たに発見されたアンモナイトはDipoloceras (Diplasioceras)に属し, 既知種のどれとも区別できる特異性があるので, 新種として記載する。このアンモナイトはかつて報告された土佐市北山産のDipoloceras aff. fredericksburgenseとともに, 下部白亜系アルビアンの中部を示す。これに関連して, いわゆる葉山層と堂ガ奈路層との関係についての可能な一解釈を記す。またこの機会に四万十川層の堆積環境について, アンモナイトの見地からの見解を述べる。貴重な化石を発見し快く研究に提供された長谷川清治・塩見孝男の両氏に深く敬意を表する。

著者関連情報
© 日本古生物学会
前の記事 次の記事
feedback
Top