日本古生物学會報告・紀事 新編
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636. 仙台市名取川流域茂庭層産海棲化石その 2 : 茂庭層産プロブレマティカ
畑井 小虎増田 孝一郎野田 浩司
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1974 年 1974 巻 95 号 p. 364-370_1

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抄録

仙台市南西部の茂庭層基底部より, ほぼ完全個体の状態で産出した細長卵形状化石を検討した。その外周は薄質の石灰殻で被われ, その外表面には何ら彫刻・斑紋もなく, 滑めらかで, 両端がやゝ太さを異にする所謂卵の特徴を示すものである。此の様な化石は本邦における, すくなくとも新生代における記録は全くなく, 化石の産状と化石・現生種の近似の形態をとり得るものとの比較検討を行なった結果, Moniopterus japonicusなる新属・新種とし, 海棲爬虫類ウミヘビの類と判断した。

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