日本古生物学會報告・紀事 新編
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691. Trigonioides (s. s.) paucisulcatus の個体成長による変異について
SEONG YOUNG YANG
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1978 年 1978 巻 111 号 p. 333-347

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抄録

T. paucisulcatusの模式地付近から多くの標本を採集して, その内部構造, 表面装飾などを調べた結果を報告する。T. (s. s.) paucisulcatusのpseudocardinal teethには明らかに著しい変異が認められる。これはontogenetic variationと解釈される。すなわちpseudocardinalsはimmature specimensでは両殻ともに二つづつしかないのに, 成長によって次第に多くなってadult specimensでは5, 3, 1a, 1b, 1c, PIII/(6), 4, 2, 1'a, 1'b, PII, PIVになる。層序的に下位層準から産出するT. (s. s.) kodairaiと比較した結果, 系統進化の様式として三つの形質に変化がおこったことが明らかになった。1.表面のV字型装飾のV字の角度は小さくなる。2.表面のV字型装飾はだんだん消失する。3.pseudocardinal teethの数は多くなる。

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