日本古生物学會報告・紀事 新編
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960. 中国東北部および日本内帯の下部白亜系から得られた Neozamites 属 (ベネチテス目) 化石2種
孫 革仲沢 隆大花 民子木村 達明
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1993 年 1993 巻 172 号 p. 264-276

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抄録
Neozamites属はベネチテス目に属する葉を対象とした器官属で, 1962年, Vakhrameevにより創設・記載された.本属の特徴は, 羽片の葉縁に著しい粗鋸歯があること, およびその産出が, シベリア東部, 中国東北部の大部分および日本内帯の下部白亜系に限られることにある.なお南沿海州の下部白亜系からも, 本属に属すると考えられる種が産出する.本属に属する種は, いままでに4種が知られ, うち1種(N.elongatus)は, 1971年, 手取累層群尾口層から記載されたが, 残念ながら, そのcuticleは保存されていなかった.今回, 中国東北部の鶴崗炭田から, cuticleがよく保存されたN.elongatusが得られたので, ここにその詳細を報告する.また, 岐阜県大黒谷に分布する下部白亜系から得られた標本は, 明らかに本属に属し, かつ新種として認められるので, ここにこれらの葉標本に対してN. intermedius, sp. nov.を提唱した.
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