Rigakuryouhou Tochigi
Online ISSN : 2434-2300
Print ISSN : 2186-4861
心臓外科術前の大腰筋断面積は退院時の身体パフォーマンスと転帰に関係する
Kyohei ISHIKAWAKenichi HASHIZUMENao TAKANOYuudai HIRAISHI
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2022 Volume 12 Issue 2 Pages 55-60

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[はじめに]開胸術を施行した患者における,術前の大腰筋断面積と退院時の身体パフォーマンスと転帰との関係を調査する.[対象と方法]当院にて開胸術を施行した44 例を対象とした.術前における第3 腰椎レベルの左右の大腰筋断面積を測定し,身長の2 乗で除したPMI を算出し,2群に分類した.患者情報,手術情報,退院時のSPPB,FSS-ICU,および転帰について2 群間比較,および術前PMI と退院時SPPB の相関関係を調査した.[結果]高PMI 群において,退院時SPPBおよびFSS-ICU が有意に高く(p<0.05),転帰は有意に自宅退院が多かった(p<0.05).術前PMIと退院時SPPB の間には正の相関(男性:r=0.49,p<0.01 女性:r=0.45,p=0.07)を認めた.[結論]開心術前における大腰筋断面積の大きさは,術後の身体パフォーマンスおよび転帰に関係する可能性が示唆された.

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