本研究は日本の科学技術政策、特に先端研究を行っているトップレベルの研究者の科学技術動向と政策による変化の追跡を主眼としている。今回、その動向を調査するためモデルケースとして最先端研究開発支援プログラム(通称:FIRST)を取り上げる。本ケースも用いて、助成金額と論文総数の測定、その関係性についてネットワーク解析などを用いて研究を行った。本ケースを用いての本研究の結果は、一般的に考えられる研究者の論文総数での効果測定は必ずしもFIRSTのような大型の科学技術助成の仕組みによる結果を反映しないか、あるいは助成の仕組みの狙いと違う結果が主に出ている事を示唆している。