甲殻類の研究
Online ISSN : 2433-0108
ISSN-L : 0287-3478
ニホンスナモグリ幼稚体による成体の巣穴利用 : 巣型による証拠
玉置 昭夫池辺 研村松 万訓インゴーレ ババン
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1992 年 21 巻 p. 113-120

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抄録
西九州天草の砂質干潟において,ニホンスナモグリの巣型をポリエステル樹脂を用いて採取した。1989年9月および1990年9月に得られた各一個の巣型では,太い成体の巣から細い巣が分岐していた。幾つかの証拠から,これらの分岐にはニホンスナモグリの新規加入個体が生息していたと推定された。着底期幼生あるいは着底後の幼稚体が成体の巣穴開口部から内部に入り込み,その途中で自分自身の巣を分岐させたと考えられる。
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© 1992 日本甲殻類学会
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