1-1 マルチパス環境下での無線通信品質の評価(セッション1「データ収集・解析」)

抄録

無線通信では,無線機がマルチパスフェージングに対応できない場合に通信品質が劣化する。特に高速移動の場合,無線機から見た周辺環境の変化は速いため,影響が顕著に現れる。マルチパス環境における通信品質向上のためには,実環境における変動の大きさや変動の速さを定量的に把握することが重要である。本文では,トンネル内で測定したマルチパスフェージング特性を用いてマルチパス環境下における無線機のダイナミックレンジと通信品質の関係を示す。