Review of Polarography
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第二鉄イオン-フラビンモノニュクレチド錯塩のクロノポテンシォメトリーおよびポーラログラフ的挙動
竹盛 欣男
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1965 年 12 巻 5-6 号 p. 176-180

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抄録
シュウ酸塩を含む中性媒質(pH=6.9)中で等濃度のFMNおよびFe3+が共存する系のポーラログラムを記録すると,Fe3+-FMN錯塩→Fe3++FMNなる解離反応により生じる遊離のFe3+の還元によるkinetic currentが現われる,ポーラログラフ的挙動から,上記反応系は平衝状態では左にかたよっていると考えられ,従ってFe3+の濃度をFMNに比して大過剰に共存させれば,上記反応系においてFMNは事実上すべてFe3+-FMN錯塩として存在するであろう.著者は前報の結果を応用し,クロノポテンシォメトリーによりFe3+イオン2個がFMN分子1個と結合することおよびFc2+とLeuc-FMNの結合は上記の酸化系程安定ではないと考えられる結果を得た.
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© 日本ポーラログラフ学会
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