抄録
ハロゲン化物イオンの存在のもとでメチレンブルーの混合吸着にラングミュア吸着等温式を適用した.メチレンブルー吸着前置波高,あるいは交流ピーク波高とハロゲン化物イオン濃度との間の変動を統計学的に取扱かった.直流前置波高の減少,あるいは対応する交流ピーク波高のそれは,ハロゲン化物イオンの混合吸着によって引き起こされると結論される.また,このことは電気毛管曲線の結果から明らかである.さらに,メチレンブルーの交流ピークの温度依存性が,種々の支持電解質中で検討され,酢酸緩衝溶液を含む0.4M硝酸カリウム中では,25℃における相対温度係数は1.04%deg-1であった.