理学療法沖縄
Online ISSN : 2759-3207
Print ISSN : 2187-7718
調査報告
査読者講習会から見えた課題と展望~体系的トレーニングの有効性を探る~
佐藤 圭祐島袋 啓島袋 公史末吉 勇樹新崎 直和安慶名 勝太中山 雄稀
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キーワード: 査読, 学術研究, 評価基準
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2024 年 26 巻 p. 37-42

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抄録

目的:査読プロセスの質向上を目的として,査読者講習会の実施状況を報告し,査読者を対象としたアンケート調査と査読実践を通じて,査読プロセスの課題を明らかにすることを目指した。

方法:第4回査読者講習会に参加した者を対象に,同一抄録の査読点数を比較し,オンラインアンケートにより査読経験やスキル向上の実感を調査した。また,過去の講習会の概要と実施内容についても検討した。

結果:査読点数のばらつきは最大15点に及び,特に結果や考察の項目で評価基準の不一致が示唆された。アンケートでは,査読基準の不明確さや専門知識不足が課題として挙がった一方,講習会後にスキル向上を実感した参加者は95 %に上った。

結論:査読者講習会は査読スキル向上に有効であるが,査読基準の統一化と継続的なトレーニングの提供が重要である。今後は,講習会内容の充実と適切な開催時期の検討が求められる。

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© 2024 公益社団法人 沖縄県理学療法士協会
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