日本臨床外科医学会雑誌
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肝および骨転移を来した直腸カルチノイドの3症例
特にその発生母細胞についての考察
宇佐見 詞津夫安井 保小林 建司南 宗人林 周作大久保 憲小谷 彦蔵若菜 久男由良 二郎
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キーワード: 直腸カルチノイド
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1988 年 49 巻 6 号 p. 1044-1050

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抄録

従来までに本邦において直腸カルチノイドは比較的稀な疾患とされ,しかも,そのほとんどは良性カルチノイドであった. 1982年までの報告では転移性カルチノイドは本邦では25症例の報告があった.
最近10年間にわれわれの施設で7例の直腸カルチノイドを経験し,そのうち3例に肝転移,骨転移を認めたので報告すると共に今回6例の直腸カルチノイドの全ての症例にNeuron-specific Enolaseの存在を酵素抗体法にて染色し全例陽性であったため,これらを検討し,直腸カルチノイド発生母細胞について考察を加えた.

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