日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
Buerger病の合併が疑われた膝窩動脈捕捉症候群の1例
今脇 節朗前田 肇数野 博濱本 勲有岡 一郎白石 恭史薦田 烈田中 聰
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 49 巻 7 号 p. 1279-1283

詳細
抄録
右膝窩動脈捕捉症候群で膝窩動脈の捕捉部位の末梢側に動脈瘤を形成し,しかも, Buerger病の合併が疑われた1例を経験した.症例は16歳男性で右足の疼痛および冷感を主訴として来院した.術前の下肢動脈造影では膝関節伸展位に加え足関節背屈位により,右膝窩動脈が狭窄し,その末梢側膝窩動脈が瘤を形成,さらに右下腿動脈の3分枝および左下腿動脈の2分枝が閉塞していた.本症例に対し腓腹筋内側頭切断・膝窩動脈瘤切除を行い良好な結果を得た.膝窩動脈捕捉症候群には狭窄部位末梢側動脈の拡張や瘤の形成,あるいは下腿動脈閉塞が合併することがあると報告されるが,本症例はその両者を伴い,さらに病理組織学的検査や動脈造影所見などからBuerger病の合併が疑われた症例であり,若干の文献的考察を加えて報告した.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top