抄録
われわれは胆道癌の中でも稀な原発性胆嚢管癌の1例を経験したので報告する.症例は57歳,男性,激しい右季肋部痛を訴え来院.急性胆嚢炎の診断のもとに経皮経肝胆嚢ドレナージ後,手術施行.胆嚢内には結石を認めず胆嚢管部の腫瘍を強く疑ったため胆嚢摘出術に加え,総胆管切除,肝十二指腸靱帯内のリンパ節郭清を行った.術後の病理組織検査にてほぼ胆嚢管に限局した癌腫を認めた.胆嚢管癌はその局在から小腫瘤のことが多く,術前診断は困難であり,手術中あるいは術後に判明することが多い.特に,無石胆嚢炎に遭遇した場合には胆嚢管癌の存在を念頭におき術前検査,術中の対処を行わなければならない.