自衛隊中央病院外科
防衛医科大学校寄生虫学教室
1995 年 56 巻 8 号 p. 1628-1631
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今回われわれは,イレウスの診断の下に開腹術をうけ小腸アニサキス症と診断された症例を経験した.症例は70歳男性で,生鮮魚介類を食べ発症し急性腹症の診断で小腸部分切除を施行したところ,アニサキス幼虫が粘膜下に穿通し生きたまま完全虫体として摘出された.小腸アニサキス症の臓器別頻度は,小腸4.4%と少なく完全虫体として摘出されたのは本例を含めて23例である.イレウス症状を伴う急性腹症の診断に際しては本症も鑑別診断に加える必要性が示唆された.
日本臨床外科学会雑誌
日本臨床外科医会雑誌
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