日本臨床外科医学会雑誌
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術後12年目の乳癌胸壁再発の1手術例
迫 裕孝阿部 元谷 徹沖野 功次小玉 正智中根 佳宏
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キーワード: 乳癌, 胸壁再発, 広背筋皮弁
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1996 年 57 巻 4 号 p. 835-838

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抄録
術後12年目の乳癌胸壁再発例を経験したので報告する.
症例は52歳,女性で, 1982年10月に右乳癌(t2n1βM0 stage II)にて定型的乳房切除術を施行した.組織型は充実腺管癌で,エストロゲン,プロゲステロンレセプターは共に陽性であった. 1984年7月には両側卵巣摘除術を施行した.術後はTegafurとTamoxifenを投与していたが, 1993年3月に再発の徴候を認めないために中止した.しかし, 2年後の1995年1月より右前胸部に出血を伴うびらんを認めるようになり,精査の結果,右第4, 5肋骨を巻き込む胸壁再発と判明した. CAF療法を1クール施行後の4月に,右第3, 4, 5肋骨を15cmにわたり合併切除する胸壁切除を施行した. 15×8cmの胸壁欠損はマーレックスメッシュと広背筋皮弁で再建した.術後経過順調で, CAF療法2クール施行後に退院した. 1995年8月現在, Tegafur, Tamoxifenを投与しているが,再発は認めていない.
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