von Recklinghausen病に合併した小腸平滑筋肉腫の1例
キーワード:
von Recklinghausen病,
小腸平滑筋肉腫
1997 年 58 巻 7 号 p. 1545-1549
詳細
1997 年 58 巻 7 号 p. 1545-1549
von Recklinghausen病に小腸平滑筋肉腫を合併した稀な症例を経験した.症例は59歳,女性で主訴は貧血と心窩部痛. café au lait spotsと全身の皮膚に数mm大の皮膚結節を認め生検病理にてvon Recklinghausen病と診断した.臍周囲に腫瘤を触知したため, US, 小腸造影, CT, 血管造影を施行したところ,上部空腸に約7cmの亜鈴型の小腸腫瘍を認めた.開腹所見ではTreitz靱帯より20cm肛門側の空腸に管内外性に発育した腫瘤を認め,空腸部分切除を行った.病理組織学的に平滑筋肉腫と診断された.
本邦ではvon Recklinghauses病に合併した消化管平滑筋肉腫は自験例を含め30例と稀であり,若干の文献的考察を加え報告した.
