林業経済
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後発林業地の市町村林政と自伐型林業(論文)(特集 市町村林政の確立に向けて:新たな森林管理システムへの対応)
島根県津和野町の事例から
田村 典江
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2021 年 74 巻 3 号 p. 1-16

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抄録
島根県津和野町を事例として、後発林業地における市町村林政の政策変容過程を明らかにした。2006年度から現在までの津和野町の林政は、①主流型林業振興期、②自伐型林業模索期、③自伐型林業注力期の3つに区分できる。当初は国や県の主導する主流型林業政策に連動していた津和野町であるが、町独自の課題を解決するために自伐型林業による移住促進という政策アイディアを採択したことで、特色のある林政を実行することが可能となった。政策変容の要因は町職員の長期配置と外部専門家との連携であった。今後、町の描く森林ビジョンをさらに推進するためには、既存の林政パラダイムを超えた政策手段が必要である。自治体内部の体制整備に加え、森林科学分野から、既存の政策パラダイムにとらわれない政策手段の実行を支援する仕組みが必要である。
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© 2021 一般財団法人 林業経済研究所
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