抄録
宮崎県で主伐が活発化する中で、県下8森林組合(以下、組合)が主伐体制を構築し、所有者負担軽減によって再造林を推進した過程を明らかにし、民間事業体との関係性の観点から組合間に見られた違いを分析した。全組合が、組合員の要請や収益確保に対応するために立木買取を本格化させるなど主伐体制を構築しており、伐採対応力を持ち、価格競争力のある立木買取を行うために直営林産班を整備した組合と、民間事業体に請け負わせる協調関係をつくり現場・労務管理を外部化した組合があった。全組合が再造林推進のための所有者負担軽減策を取っていたが、それが組合の収益や労働力の確保を難しくし、事業拡大を阻む要因となっているとも考えられた。負担軽減策を主伐における協調方針に合わせ、民間事業体による伐採地も組合による伐採地と同等とする組合と、組合による伐採地にだけ負担軽減策を適用し、民間事業体に対し差別化戦略を取る組合があったことがわかった。