2003 年 48 巻 3 号 p. 86-91
鍼灸東洋院では初診患者に対して,良導絡の測定と同時に健康チェック表の患者自身による記入を行っている。この健康チェック表は,不定愁訴評価を目的とした質問形式の健康調査表であり,その合計点数により不定愁訴の重症度判定が客観的に行えるものである。そこで今回は,当治療院に来院した27名の初診患者を対象として,健康チェック表から得られる重症度判定の結果と,同時に測定した良導絡チャートに見られる異常良導絡の出現パターンとの関連性を検討した。その結果,健康チェック表で中等症及び重症と判定された群は,軽症と判定された群に比較して,H系に2相性パターンが出現しやすい傾向にあることが確認された。