2025 年 2025 巻 4 号 p. 89-95
ユネスコの無形文化遺産への「伝統的酒造り」(麴を使った日本の伝統的な酒造りの知識と技)の登録が期待されるなか、600年前から種麴の製造を行っている糀屋三左衛門の第29代当主、村井裕一郎氏に講演をしていただいた。村井氏からは、麴の定義、役割、種類、麴と種麴の歴史、種麴の製造方法、海外への広がりと課題、並びに麴の何に伝統としての意義を見出すかという課題、と麴をめぐる広範な話題について講演をいただいた。今回は講師の了解を得て、講演と質疑の概要を掲載する。