産婦人科の進歩
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機能性子宮出血のゲスターゲン療法
高橋 義浩小西 公己池本 正則井上 慶三
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1970 年 22 巻 1 号 p. 75-78

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抄録

教室, 過去4年間(昭和40年4月→44年3月)の出血を主訴とする外来患者は2,802例で新患総数の16.6%であった. その内初診時に機能性子宮出血の診断を一応したものが, 19.2%あった. もちろん, このうち精査の結果流産, 子宮外妊娠, 子宮体部癌と確定診されたものがあった. 教室の機能性出血に対する治療はゲスターゲン療法がその主軸をなしておるが, 子宮出血に対してゲスターゲンを投与する場合, 妊娠に関係するものと考えられるものには, pregnene系の合成ゲスターゲンを, いわゆる機能性子宮出血に対しては, 19-norgestagenを中心とするandrostene系の合成ゲスターゲンを投与するようにしている. また, 19-norgestagenによるDiagnosis ex juvantibusについても述べた.

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© 近畿産科婦人科学会
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