産婦人科の進歩
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家族性大腸ポリポーシス術後に発生した腸間膜デスモイド腫瘍合併妊娠の1例
森 龍雄別所 健史竹村 正香山 浩二船曳 美也子
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1996 年 48 巻 6 号 p. 623-627

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抄録

妊娠後半期に発見された腸間膜デスモイド腫瘍合併妊娠の1例を報告する.患者は29歳で,2年10ヵ月前に家族性大腸ポリポーシスのために大腸全摘術と回腸肛門吻合術を受けている.妊娠32週に右側腹部痛を訴えたため,超音波検査を行ったところ,辺縁不鮮明な充実性腫瘤が認められた.試験開腹を行い,空腸腸間膜より発生したデスモイド腫瘍と判明したため,腫瘍摘除,空腸部分切除と端々吻合術および帝王切開を行った.デスモイド腫瘍と妊娠との関係につき文献的考察を加えた.〔産婦の進歩48(6);623~627,1996(平成8年11月)〕

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