産婦人科の進歩
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兵庫県における帝王切開の現状について
片山 和明水谷 不二夫
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1999 年 51 巻 6 号 p. 568-572

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抄録

兵庫県下の帝切の現状を知る目的で,年間分娩数が250例以上あると推定される98産婦人科施設に1997年の1年間における分娩および帝切に関するアンケート調査を行った・回答数は72で,回収率は73.5%であった.アンケート参加施設におけるこの間の総分娩数は34152例でそのうち4652例に帝切が行われ,帝切率は13.6%であった.また施設別の平均帝切率は14.0%であった・帝切率は常勤医師数の多い施設,NICUをもつ施設で高い傾向にあった.帝切の適応としてもっとも多いのは前回帝切であり,これに骨盤位,CPD,胎児仮死がつづいた.また,前回帝切,骨盤位,多胎の施設別平均帝切率はそれぞれ845%,7&1%,55.9%であり,症例別帝切率もほぼ同様であった.なお,前回帝切,骨盤位の帝切適応については,帝切への傾向が強いものの施設問で方針に大きな差がみられた.〔産婦の進歩51(6);568~572,1999(平成11年11月)〕

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