農業施設
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地ビール醸造家を対象としたホップ香気の評価指標に関する研究
田村 匡嗣 駒田 華奈井上 大悟齋藤 高弘
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2020 年 51 巻 1 号 p. 1-11

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抄録
本研究の目的は,官能評価されたホップ香気を可視化するための指標の確立とした。栃木県の地ビール醸造家5名によるホップ7品種の香気の官能評価を実施するとともに,表示方法を検討した。ホップ8品種の香りは,元来の香り(OA)およびドライホッピングを模擬した抽出した香り(EA)としてそれぞれ調製した。栃木県の地ビール醸造家9名の官能評価によって,OAおよびEAを用いてビール醸造過程を模擬したホップ香気の指標を検証した。これらの結果について,2016年10月(n=79)および2017年1月(n=27)に全国の地ビール醸造家を対象としたアンケート調査を実施した。その結果,醸造家にとってホップは,ビールの香り付けとして重要度が高いこと,購入時における香りの情報が少ないことなどが明らかとなった。さらに視覚的なホップ香気の指標は,有効回答件数(n=79)の89 %の醸造家から望まれた。そこで,ホップ香気および醸造過程のホップの香気を示す5つの官能評価用語(フルーティ,フローラル,ハーバル,スパイシー,シトラス)からなる6段階尺度のレーダーチャートに,文章説明を加えたパッケージ例を提案した。
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© 2020 (一社)学術著作権協会

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