生物物理化学
Online ISSN : 1349-9785
Print ISSN : 0031-9082
ISSN-L : 0031-9082
ニワトリの血清タンパク質およびリポタンパク質の等電点電気泳動法による分析
七條 喜一郎竹内 崇鈴木 實斎藤 俊之
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 35 巻 6 号 p. 453-458

詳細
抄録

ヒナの成長および産卵に伴う血清タンパク質ならびにリポタンパク質の変動をIEF法で検索した. また, セ・ア膜法における鶏胚およびヒナのα-リポタンパク質の易動度とIEF像との関連性についても検討した.
その結果, セ・ア膜法では未産卵鶏と成鶏雄の血清タンパク分画像に差はみられなかった. しかし, IEF像では明らかな性差が認められた. また, 産卵鶏血清のIEF像には血清塗布位置に移動しない成分が多量にみられ, この成分は産卵鶏特有のリポタンパク質であろうと推測された.
鶏胚およびヒナのIEF法ではα-リポタンパク質のpI差はみられず, セ・ア膜法で認められるα-リポタンパク質の易動度の変化との関連性は明らかでなかった. しかし, IEF法のα2-リポタンパク質濃度とセ・ア膜法のα-リポタンパク質の易動度との間には正の相関がみられた.

著者関連情報
© 日本電気泳動学会
前の記事 次の記事
feedback
Top