生物物理化学
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韓国在来ヤギにおける血清アルカリ性ホスファターゼ・アイソエンザイムの加齢変化
増田 豪石井 奈々君島 香奈子天野 卓横濱 道成
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2004 年 48 巻 1 号 p. 31-36

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抄録

ヤギ血清中のALPには小腸, 骨および肝臓由来の3種類が確認された. 由来臓器型は電気泳動パターンから, 5タイプに分類した. また, SGE法で検出されるF型バンドは肝臓由来のALPだった. AlkPhor SYSTEMを用いることでSGE法によるF型と0/0型はさらにそれぞれF/FF/0型およびF/00/0型に分類できた. ALP由来臓器は加齢によって変化した. 骨由来のALPのみで構成される個体(0/0型)は3歳齢以降で確認されなかったことから, ヤギの体高および体長に関わる基本的な骨格形成は3歳齢までにほぼ終了するものと考えられた. 肝型ALPを発現しない0/0型の個体は3歳齢までに死亡していた. 韓国在来ヤギ集団はALP活性値から高活性値群(500IU/l以上)と低活性値群(500IU/l未満)の2群にわけられ, シバヤギにない特性が認められた.

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© 日本電気泳動学会
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