1995 年 2 巻 1 号 p. 15-19
9年生M.26中間台木リンゴ樹'ふじ'を用いて,Y字形棚整枝と主幹形整枝における収量と作業能率を比較検討した。1.Y字形は主幹形に比べ,花芽数,着果数,収量が多かった。特に,収量はY字形が6.2t/10aで,主幹形の1.3倍であった。2.年間の作業時間はY字形が445.6時間で,主幹形より1.2倍長かったが,Y字形は単位収量当たりの年間作業時間が主幹形より10%短く,労働生産性が高かった。3.精神労働的作業はY字形,主幹形とも年間の全作業時間の96%程度を占めていた。4.単位収量当たりにおける受粉・摘果・収穫の作業時間は,Y字形が主幹形より短かった。