農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
Print ISSN : 1341-0156
バングラデシュにおける中・大規模層の米販売量の算定方式 : 1農村の事例研究から
モハモドアリ アクバル斉藤 修
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 5 巻 1 号 p. 7-18

詳細
抄録

バングラデシュの米は、農家レベルでの消費割合が多く、いわば半自給的な経済構造をとっている。この論文では、稲作農家のグロスの販売量、販売可能量、市場販売量を概念として区分する社会的意義を明確にして、1農村の中・大規模層の実態調査を実施して課題に接近した。バングラデシュでは地代の現金化が進展しているものの、労賃の現物支払なども関係して市場販売量の決定は複雑である。ここで、経営階層の格差を把握することも政策的な課題を含んでいる。調査結果では市場販売量は61.07%と高い水準になった。これは、中・大規模層の販売可能な余剰分が増加したことや家計仕向けが減少したことが原因である。

著者関連情報
© 1998 農業生産技術管理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top