北海道の製造業は公共事業依存体質が長かったこともあり,本州企業に比較して,Q(品質の向上),C(コストの低減),D(短納期)の実現に対応する生産管理力が弱く,自動車産業への参入が困難な状況が続いていた。このようなことから日本生産管理学会北海道支部では平成20年度から“自動車産業における生産管理のあり方”を正規テーマとする研究会を設立し,自動車産業への参入のため,行政や関係部門が実施した“自動車産業集積促進事業”への支援活動ならびに道内企業の体質強化に向けた生産管理力向上のための研究活動とその成果の公表を行ってきた。本報告では,研究会メンバーが支援した1.“自動車産業集積促進事業”の中から①生産管理技術力向上支援,②基礎技術力向上支援,③取引促進支援の各々の活動と,2.“個別企業研究”の中から日本生産管理学会で公表した内容を述べる。