2018 年 25 巻 1 号 p. 143-149
本研究は訪日観光客の旅行目的と消費傾向に関する公的統計を用いた主成分分析をおこなう.観光立国を目指す日本がインバウンド消費を拡大させるためには訪日客の観光目的と消費の傾向を把握する必要がある.データは観光庁「訪日外国人消費動向調査」を用いる.欧州は文化体験の消費が多く,アジア諸国は買い物消費の傾向が見て取れた.その他の特徴として,ビジネス目的のインド,ドイツや国際会議,公的行事目的のロシアやベトナム,医薬品購入の多い中華圏,スキー関連への消費傾向が強いオーストラリアが確認された.