2021 年 28 巻 1 号 p. 83-88
工業分野における生産管理は多くの研究と実践あり,日本の競争力の源泉でもある.しかし日本における農業分野における生産管理は発展途上である.これまでの筆者らの研究で,農業生産管理の中でも,スマート農業における問題を整理した.本研究では,工業生産管理手法の応用を広義の意味の個業生産管理として体系的に整理した上で,各々の工業生産管理手法が農業生産管理へ応用可能かどうかの検討を行った.その結果,工業生産管理手法の農業生産管理への応用は,概ね有効であると言える.しかし全てにおいて有効であるという結果ではなく,応用可能性には「大中小」のような寄与率の大小が存在することが考察で明らかとなった.今後はさらに対象を絞った研究が必要である.