抄録
油層能力に増産余地のある国内油田において、地上施設油水分離の効率改善を図り+50%の日産量増加を果たした事例を報告する。生産油水が形成した乳濁液を間接加熱法・薬品添加法により解乳化・油水分離を図っている対象油田にて、既存解乳化剤をより効果的な新型に切換え、良好な油水分離を得て地上セパレーターでのリテンションタイムを短縮した。この処理能力向上により①生産量増加、②薬品注入量削減によるケミカルコスト低減、③エマルション処理費用(産廃コスト)削減、④エマルションとして破棄していた油の製品化、による経済面の改善が図られた。