Pt触媒上におけるトルエンの脱メチル反応機構の理論的検討

抄録

エネルギーキャリアとしてのMCH-トルエン系を考える上で、副反応であるPt触媒上におけるトルエンの脱メチル反応機構を解明するために、DFT計算を用いてPtの表面エネルギーとトルエンの吸着エネルギー、脱メチル反応の活性化エネルギーを算出した。結果、Ptの粒径が大きくなると現れる配位不飽和なステップ面では吸着エネルギーより脱メチル反応の活性化エネルギーのほうが小さくなることが分かった。従ってこれらの配位不飽和な面では吸着トルエンの脱メチル反応が容易に進行すると考えられる。