抄録
蒸留操作は多段化が容易なため、化学プロセスで最も広く利用される分離操作だが、熱エネルギー多消費であることが大きな課題である。優れた省エネルギー性能が得られるとして、多くの研究者が内部熱交換型蒸留塔(Heat Integrated Distillation Column: HIDiC)の開発に取り組んできた。筆者らは、オリジナルのHIDiCの概念を進化させた新型HIDiCを開発し、商業プラントに適用してその理論を実証した。本発表では最新の運転データを基に、システムの省エネ性能に関するロバスト性を説明する。