日本鉱業会誌
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人形峠鉱石を用いたヒープ (バット) リーチング技術開発
増本 薫小坂 邦夫高橋 義明
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1988 年 104 巻 1202 号 p. 199-206

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抄録

低品位ウラン鉱床の開発を目的とした技術開発を行なうため, 動力炉・核燃料開発事業団人形峠事業所では, 昭和50年度から51年度にわたり, インプレース・リーチング技術に関する基礎試験を実施した.得られた資料の技術検討結果を基に, 昭和52年度には, ヒープ・リーチング法の技術開発が計画され, 昭和53年度に基礎試験, 昭和54年度から62年度にわたり操業化試験を行なつてきた.
本試験にあたつては, 環境保全と定量的データが得やすいことから浸出槽を用いるバット・リーチング方式を採用し, 種々のデータを蓄積すると共に種々の技術開発を行なった.
ヒープ・リーチング法は, 鉱石の透水性によつて浸出率が大きく左右されるので, 透水性の改善に重点を置いて試験を進めてきた.その結果, 浸出終了までの期間は, 試験開始当時の約半分までに短縮された.またコスト削減に関しては, イオン交換廃液などの再利用によつて副原料の消費量を著しく減少することができた.

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© The Mining and Materials Processing Institute of Japan
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