日本鉱業会誌
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豊羽鉱山の採鉱法
梶原 治久保 信夫
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1957 年 73 巻 832 号 p. 732-735

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抄録

当豊羽鉱山は北海道石狩国札幌郡豊平町に位置し, 金, 銀, 銅, 鉛, 亜鉛, 硫化鉄, マンガン鉱を産する。当山発見の年代は明らかでない。明治末葉から大正初めにかけて, 探鉱の傍ら地質調査が実施された。大正3年久原鉱業が買収開発し, 翌年には銀を対象とした乾式製錬所を水松沢に設置して操業を始めたが, 欧州大戦後の不況のため, 大正11年操業を中止した。昭和10年久原鉱業の後身である日本鉱業が再開し, 逐年操業規模を拡大, ことに第2次大戦による非常増産の要請に応えて昭和17年には選鉱場の処理能力を月25,000tに増強したが, 同19年9月白井川河床が陥没, 浸水のため, 坑内水没し, 操業中止のやむなきに至つた。昭和25年6月豊羽鉱山株式会社が設立され, 日本鉱業より事業の一切を継承しで今日に到つている。

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© The Mining and Materials Processing Institute of Japan
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