日本鉱業会誌
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太平洋炭鉱における炭層ガスとガス抜きに関する研究 (第2報)
水平長孔法とガス抜き孔の作孔について
佐藤 進
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1961 年 77 巻 873 号 p. 173-177

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抄録

ガス抜きに対する長孔法の適用とガス抜き孔作孔について述べたが, これを要約すると次のとおりである。
(1) 水平長孔法を採用することによつて, 当鉱の切羽ガス抜きに対してparcyのRadialHowの式が適用される。
(2) 長孔法によるガス抜きは, 天盤貫層法や天盤坑道法に比較して, あらゆる点で有利である。
(3) 従来ガス抜きは経験によつて行われる面が多かつたが, 長孔法の採用によつて技術的な管理が行われるようになる。
(4) 長孔ガス抜き孔の急速作孔を目的として, 高推力でローラビットを使用する試錐機を製作した。これで1方当り40~50mの作孔速度が得られた。ビットの寿命は200~250rnである。
(5) 孔曲りを防ぐことは困難であるが, 孔曲りの測定によつて適当な作孔角度を見出し, 孔曲りを実用限界内におさめることが出来る。

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© The Mining and Materials Processing Institute of Japan
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