計測
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自動制御の考え方 (3)
高橋 安人
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1952 年 2 巻 4 号 p. 178-185

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抄録

世界を驚かせた第2次大職のアメリカの職力のうしろには, 資源ばかりでなく工学の才能があった. サーボ機構理論もこの才能によって昔の難解なものから明快な実用手段へと進んだ. この数年はこれがプロセス制御, 特に自動調節計類の工学的設計にまで用いられはじめた. 以下はこの実用手段-周波リスポンス法-の基本概念を紹介する.
この方法はラプラス変換計算法に根採をおく. ラプラス変換は面倒な微分方程式を誰でも解ける代数方程式に変えてしま5ものである.変換後はたとえばすベての変数 (動き, 圧力, 電圧, 流量温度, 成分など) だいっせいに振動歌変化をしている状況に注目する. 制御回路各部の振動下での特性 (振幅と位相が所により周波数によってどう蓮うかということ) を計算, 推定, 実験によってとらえると, それらを図上で綜合して結局の制御特牲を求めたり, 所要の未知量 (制御の強さ) を知ることができる.この操作はいくつかのルールをのみこむと誰でもすぐ行えるものである.

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© 社団法人 計測自動制御学会
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